「事務職に興味はあるけれど、未経験だと難しいって本当?」——。調べれば調べるほど「難しい」「やめとけ」という言葉が目に入って、応募する前から気持ちが沈んでいませんか。
この記事では、その「難しい」の正体を正直に分解します。何がどう難しいのかが分かれば、対策は立てられます。私(当サイト運営者)は37歳・未経験で事務職に転職できましたが、たしかに簡単ではありませんでした。だからこそ、きれいごと抜きでお伝えします。
先に結論:「難しい」は本当。でも「無理」とは別物です
未経験からの事務転職は、難しいという評判は事実です。ただしそれは「宝くじのような運まかせ」という意味ではなく、理由のある難しさです。理由が分かっているものは、対策できます。
「難しい」の正体は3つ
- 応募が集中する……体力的な負担が少なく人気の職種。1つの求人に応募が集まりやすい
- 経験者と比べられる……同じ枠に経験者も応募してくるため、書類で見劣りしやすい
- 年齢が上がるほど求人が絞られる……「20〜30代活躍中」などの条件で選択肢が減っていく
つまり、難しさの本質は「事務の仕事が高度だから」ではなく、競争の構造にあります。仕事そのものは未経験から覚えられます。問題は「選考の入り口をどう突破するか」です。
私の場合:約60社落ちました。それでも受かりました
実感を数字でお伝えします。
- 年齢:37歳(日用品や工具の販売を約10年)
- 活動期間:約1年
- 応募:約60社 → 書類選考の通過:約5社
- 結果:規模拡大中の中小企業に採用され、現在は総務・経理補助として勤務
60社落ちている間、私も「未経験では無理なのかもしれない」と何度も思いました。それでも受かったのは、途中で戦い方を変えたからです(くわしくは体験談をどうぞ)。
難しさを下げる4つの変数
「難しい」は一枚岩ではなく、自分で動かせる変数がいくつもあります。
変数1:どの事務を狙うか
「事務」とひとくくりにせず、種類で考えます。一般事務は最も応募が集中しますが、営業事務・経理事務など少し専門性が乗る事務は、前職の経験とつながれば競争を避けられることがあります(→事務職の種類と選び方)。
変数2:どの会社を狙うか
私の転機はここでした。名前の知れた大手ばかり受けて落ち続け、エージェントの助言で中小・伸び盛りの会社に切り替えたところ、状況が変わりました。規模を広げている会社には「未経験でもいいから人材がほしい」という時期があるからです。
変数3:経験をどう見せるか
未経験なのは「事務の実務」だけで、あなたは社会人経験ゼロではありません。レジ・売上金の管理は数字の正確さ、クレーム対応は落ち着いた対応力——前職の経験は「事務のことば」に翻訳できます(→販売・接客経験の翻訳のしかた)。
変数4:どの入り口から入るか
正社員の直接応募だけが道ではありません。派遣で事務経験を1年作ってから正社員を狙うルートは、遠回りに見えて確実な迂回路です(→派遣から正社員を目指す方法)。フリーターから正社員を目指す場合のルート比較はこちらの記事にまとめています。
立場別:「難しさ」はこう変わる
同じ「未経験」でも、立場によって難しさの出どころと対策は変わります。ご自分に近いところから読んでみてください。
正社員の事務は、未経験だと難しい?
正社員の事務は、未経験からの入り口のなかでもっとも倍率が高いと考えておくほうが安全です。募集の枠が限られているところに、経験者も同じように応募してくるからです。ただ、道がないわけではありません。私(当サイト運営者)は名前の知れた大手ばかりに応募して落ち続けましたが、エージェントの助言で中小・伸び盛りの会社に切り替えてから内定をいただけました。どうしても決まらないときは、派遣や紹介予定派遣で実務経験を作ってから正社員を目指す入り口もあります(→派遣・紹介予定派遣から正社員を目指す、フリーターから事務の正社員になるには)。
高卒だと事務は難しい?
高卒であること自体は、事務をあきらめる理由にはなりません。事務の求人には「学歴不問」「高卒以上」と書かれたものが一定数あり、とくに中小企業ではその傾向があります。採用で見られているのは学歴よりも、基本的なPC操作・書類や数字を扱う正確さ・一緒に働く人とのコミュニケーションです。どれも今から準備で埋めていける部分です。まずは学歴不問の求人に狙いを定めるところからで大丈夫です(→高卒から事務職を目指すには)。
一般事務は、未経験だと難しい?
「一般事務」という求人名にしぼって探すほど、難しくなります。名前が分かりやすいぶん、応募が集中しやすいからです。入り口になりやすいのは、営業事務・経理の補助・総務の庶務など、一般事務以外の呼び名がついた求人のほうです。私自身も、総務の庶務と経理の補助という形で入社しました。求人を見るときは職種名だけで判断せず、仕事内容の欄を読んで、やることが自分の望む事務かどうかで選んでみてください(→一般事務の仕事内容、事務職の種類と選び方)。
第二新卒・30代以上の場合
年代によって、難しさの出方は変わります。短期離職を気にされている第二新卒の方は、未経験の事務ではむしろ有利な側です。若さと社会人経験の両方があり、育てる前提で迎えてもらいやすいからです。一方で30代以降は求人の条件が絞られやすく、年代に合わせた進め方が必要になります。ご自分の年代に近い記事から読んでみてください(→第二新卒で事務職に転職できる?、年齢の不安への向き合い方、30代前半と後半で事務転職はどう変わる?)。
「難しいからやめる」前に、確かめてほしいこと
ここまで読んで「やっぱり大変そうだ」と感じた方へ。ひとつだけお伝えしたいのは、難しさは人によってまったく違うということです。年齢・住んでいる地域・前職の経験・PCへの慣れ——この組み合わせ次第で、あなたにとっての難易度は世間の評判より高いことも、低いこともあります。
世間の「難しい」で判断せず、自分の場合はどうなのかを確かめてから決めても遅くありません。確かめ方は2つあります。
- 求人を実際に見てみる……「未経験歓迎」の事務求人が自分の地域にどれだけあるかで、体感の難易度は大きく変わります(→未経験OKの事務求人の探し方)
- 落ち始めてから読む記事を、先に読んでおく……受からない時期に何を見直せばいいかを知っておくと、心の折れ方が違います(→「受からない」と感じたときに読む話)
まとめ:「難しい」の中身を知れば、動き方が決まる
事務の未経験転職は、たしかに難しい。でもその正体は競争の構造であって、才能の問題ではありません。狙う事務・狙う会社・経験の見せ方・入り口——4つの変数を動かせば、難易度は変えられます。60社落ちた私が言うのだから、あきらめるのはまだ早いです。
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