「副業でやっていることって、転職のときにアピールできるんだろうか」——。本業とは関係のない副業だと、なおさら判断に迷うところだと思います。
この記事では、販売職の傍らで副業をしていた私(当サイト運営者)が、37歳で未経験から事務職に転職したときに、副業の経験が実際どう役立ったかを書きます。役立ったことも、そうでなかったことも正直にお伝えします。
※あくまで私個人の一例です。副業の可否は会社の規定によって異なります。始める前に必ず就業規則をご確認ください。
私がやっていた副業
小売で働いていた頃、私は副業として文章を書く仕事をしていました。具体的には次の2つです。
- 文字入力作業の代行(依頼を受けて文章を入力する仕事)
- 自分のブログ運営(WordPressでサイトを立ち上げて記事を書く)
どちらも「事務職に就くため」に始めたものではありません。転職に役立つとは、当時まったく思っていませんでした。ところが結果として、事務への転職でいくつも効いてくることになりました。
役立ったこと① タイピングが速くなっていた
いちばん直接的に効いたのがこれです。
文字入力の代行を続けていたおかげで、タイピングは自然と速くなっていました(ブラインドタッチも独学で覚えていました)。
事務職の面接では「パソコンはどのくらい使えますか?」とほぼ必ず聞かれます。未経験だと答えに詰まりやすい質問ですが、私はタイピングについては自信を持って答えられました。地味なようで、これは大きかったです。
事務の仕事は入力作業の連続です。タイピングが速いことは、それだけで日々の仕事の速度に直結します。入社後の今も、この点は役立っています。
役立ったこと② パソコンへの苦手意識がなかった
ブログをWordPressで立ち上げていたことも、思わぬ形で効きました。
WordPressでサイトを作るには、設定を触ったり、画像を扱ったり、うまくいかない部分を自分で調べたりする必要があります。この経験を通じて、「分からないことは調べれば何とかなる」という感覚が身についていました。
事務職では、新しいシステムや会計ソフトを覚える場面が必ずきます。そのとき、パソコンに対する苦手意識がないこと自体が、ひとつの適性になります。専門知識ではなく、構えずに触れること——これが未経験にはけっこう大事でした。
PCスキルの準備については、未経験事務に向けたPCスキル準備にもまとめています。
役立ったこと③ 文章を書くことに慣れていた
これは自分でも予想外でした。
副業で文章を書き、関連する本も読んでいたおかげで、履歴書・職務経歴書を書くこと自体に抵抗がありませんでした。実際、転職エージェントの担当者からも「良い書類ですね」と言ってもらえました。
未経験の事務転職は、書類選考がいちばんの壁です(私は約60社に応募して、書類が通ったのは約5社でした)。その書類を書く力が、副業で自然と鍛えられていたのは、幸運だったと思います。
書類の書き方は未経験から事務の職務経歴書にまとめています。
面接で「副業」をどう伝えたか
ここは迷う方が多いと思うので、私の考えを書いておきます。
私の場合、副業そのものをアピールしたわけではありません。伝えたのは、副業を通じて身についたことの方でした。
- ◯「タイピングには自信があります。入力作業を継続してやってきたので」
- ◯「パソコンで分からないことは、自分で調べて解決してきました」
- △「副業で稼いでいます」(仕事への集中を心配される可能性がある)
主役は、あくまで「その会社で働く自分」です。 副業は、そこに至るまでに身についた力の説明として使う——この距離感が、私にはしっくりきました。
なお、応募先が副業を認めているかどうかは会社によって違います。入社後も続けたい場合は、就業規則を確認し、必要なら選考の段階で確認しておく方が、あとで困りません。
逆に「役立たなかった」こと
正直に書きます。副業の実績そのもの(ブログのアクセス数や収入など)は、事務職の選考ではまったく話題になりませんでした。
事務の採用で見られているのは、正確さ・継続性・PCの基礎・人柄です。副業で数字を出していることは、この職種では直接の評価材料になりにくい——これが私の実感です。
だからこそ、前述のとおり「副業で何を身につけたか」に翻訳して伝えるのが現実的だと思います。この「翻訳」の考え方は、販売経験を事務向けに言いかえるのと同じです(→販売・接客の経験を事務向けに書くコツ)。
これから何か始めるなら
「今から副業を始めれば転職に有利になりますか?」と聞かれたら、私は「転職のためだけに始める必要はない」と答えます。
ただ、事務職を目指すなら相性の良い活動はあります。
- タイピング練習(無料の練習サイトで十分。毎日10分でも変わります)
- ExcelやWordを実際に触ってみる(→独学の進め方)
- 文章を書く習慣(書類作成・メール対応の土台になります)
大切なのは、「事務の仕事で毎日やることに、先に慣れておく」ことです。副業でも、練習でも、入り口は何でも構いません。
自分の経験がどう評価されるか知りたいときは
「副業の経験も含めて、自分は事務職でどう見られるんだろう」——そう気になったら、転職エージェントに相談してみるのが早いです。社外の人が自分の経験をどう評価するかを知ることができます。応募を決めていない段階でも相談でき、無料です。
まとめ:活きるのは「実績」より「身についた力」
副業の経験は、事務職の転職でも活きました。ただし活きたのは、実績や収入ではなく、そこで身についた力——タイピング、パソコンへの慣れ、文章を書くことへの抵抗のなさ、でした。
もし今、本業と関係のない何かを続けている方がいたら、「それを通じて何が身についたか」を一度書き出してみてください。事務のことばに翻訳できるものが、思ったより見つかるかもしれません。
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