「事務職に転職したいけれど、年収が下がるのが怖い」——。未経験からの転職を考えるとき、いちばん現実的で、いちばん人に相談しにくい不安だと思います。
この記事では、日用品や工具の販売から37歳で未経験の事務職に転職した私(当サイト運営者)が、実際にお金の面でどうだったかを正直にお話しします。良い話だけでなく、下がった時期があったことも含めて書きます。
※以下はあくまで私個人の一例です。年収は業界・企業・地域・時期によって大きく変わります。実際の条件は必ず求人票と面接でご確認ください(記載は2026年8月時点の私の実感です)。
私の場合:2年目までは、たしかに下がりました
先に結論からお伝えします。転職して2年目までは、小売時代より年収は低かったです。
未経験からの転職なので、当然といえば当然です。新しい仕事を一から覚える立場ですから、いきなり前職と同じ水準にはなりませんでした。ここを「転職すれば給料が上がります」と言ってしまうのは、私にはできません。
ただ、その後があります。仕事の成果が認められてきたタイミングで、小売時代の「残業込みの給料」よりも高くなりました。 数年かけて、追い越した形です。
大事なのは「何と比べるか」——時間単価という考え方
ここで、私がいちばんお伝えしたいことがあります。
小売時代の私の給料は、残業ありきの金額でした。長い残業と拘束時間があって、はじめて成り立つ数字だったのです。しかも昇給額は、雀の涙と言っても過言ではありませんでした。
つまり私は、時間を削って給料をもらっていたわけです。
- その金額は、何時間働いた結果か(残業代がどれくらい含まれているか)
- 拘束時間はどれくらいか(休憩・移動・準備を含めた実質の時間)
- 昇給の見込みはあるか(何年でどれくらい上がる会社か)
- その働き方を、5年後・10年後も続けられそうか
額面の数字だけを並べると、判断を誤ります。 同じ年収でも、月に何十時間も残業して得た金額と、定時で得た金額では、まったく意味が違うからです。私の場合、事務に移って時間が戻ってきたぶん、体感の豊かさは数字以上に変わりました。
年収の話に限らず、事務職の現実は事務職は楽すぎるって本当?にも書いています。
「伸びている会社」を選べたことが大きかった
もうひとつ、私の場合に効いたのが会社選びです。
転職先は、ちょうど規模を広げている途中の会社でした。だからこそ未経験の私にもチャンスがあり、そして成果を出したときに、それが給料に反映される余地があったのだと思います。
同じ事務職でも、どんな会社の事務かで、その後の伸び方は変わります。私が転職活動でハローワークと求人サイトの両方を使って感じたことは、未経験OKの事務求人の探し方にまとめています。
転職活動そのものに価値がある——自分の評価を知る機会
ここからは、転職を迷っている方にいちばん伝えたいことです。
転職活動は、自分の評価を客観的に聞ける貴重なタイミングです。
今の会社にいると、自分の給料が高いのか安いのか、判断する材料がありません。周りと比べようにも、同僚の給料は分かりませんし、社内の評価がそのまま世間の評価とは限らないからです。
でも転職活動をすると、社外の人が自分の経験をどう見るかが分かります。
- 今の自分は、買い叩かれていないか
- 今の給料は、経験に見合った適正な金額か
- 自分の経験は、他の会社でどう評価されるのか
- どんな仕事なら、その経験を活かせるのか
話を聞くだけでも、価値があります。 応募しなくても、内定を断ってもかまいません。「今の場所が実は悪くなかった」と分かれば、それはそれで安心して働けます。逆に「思ったより評価される」と分かれば、動く判断ができます。
どちらに転んでも、知らないままでいるより良い——これが、実際に転職活動をやってみた私の実感です。
相談だけしてみる、という使い方
転職エージェントは、「転職するかどうか決まっていない段階」でも相談できます。求人紹介だけでなく、これまでの経験がどう評価されるか、どんな選択肢があるかを一緒に整理してもらえます。相談は無料です。
「まだ相談は早い」という方は、大手求人サイトに登録して求人票の条件を眺めるだけでも相場観がつかめます(→求人サイトの使い方)。
年収が下がる期間に備えるなら
正直にお伝えすると、未経験からの転職では一時的に収入が下がる可能性があります。私もそうでした。だからこそ、動く前の準備が効いてきます。
- 数か月分の生活費の見通しを立てておく
- できれば在職中に活動する(収入が途切れない)
- 「譲れない条件」に優先順位をつけておく(焦って妥協しないため)
- 下がる可能性も含めて、家族に先に相談しておく
私は過去に、余裕がない状態で転職して失敗した経験もあります(条件を選べないまま合わない会社に入り、短期間で辞めました)。準備の大切さは、ロードマップの「始める前に」にも書いています。
まとめ:数字だけでなく「時間」も含めて考える
私の場合、事務職への転職で2年目までは年収が下がり、その後は小売時代の残業込みの金額を超えました。時間はかかりましたが、削っていた時間が戻ってきたことを含めると、変えてよかったと思っています。
そして、迷っている方にいちばんお伝えしたいのは——転職活動は、自分の評価を知る機会だということ。今が適正なのか、買い叩かれているのか。それを知るだけでも、動く価値はあります。
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